■ PR・タイアップのご相談受付中【企業様向け】
医療コラム

【獣医師監修】第2回:日常で注意したい|犬に起こるトラブルとその対応

この記事は約4分で読めます。

前回は「旅行・帰省・お散歩で注意したい犬とのお出かけ時のトラブル」について紹介しました。
今回は、もし日常生活でトラブルが起こってしまった場合に、飼い主さんがどのように行動すればよいかについてご紹介します。

【記事監修】葛野 莉奈先生プロフィール

かどのペットクリニック(神奈川県横浜市青葉区)

  • 院長:葛野 莉奈先生
  • 診療時間:8:00〜12:00/16:00〜19:00
  • 休診日:木曜・日曜午後
  • TEL:045-972-1112
  • 公式サイトはこちら
先生から読者のみなさんへメッセージ

「もっとこんなことを知っている飼い主さんが増えたらいいな」
「こんなことで悩んでいるたくさんの方の力になれたらいいな」

普段の診療の中で感じたことを、文章にまとめました。
少しでも多くの方のお役に立てたらうれしいです。
獣医師としてだけでなく、いち飼い主としても、皆さんと知識を共有しながら、動物たちとの生活がより充実するお手伝いができたらと思っています。

もしも起こってしまったら…どのような行動が必要?

トラブルに直面しないことが最善ですが、日常生活の中でも起こり得ます。
トラブル時にパニックにならないためには、冷静に状況を把握し、適切な行動を取ることが大切です。

飼い主さんは、受診の判断や、動物病院で正確な情報を伝えるために、わんちゃんの状態をきちんと把握しておく必要があります。

状態をよく観察し、状況を把握

日常生活との変化に気づいたら、どんな変化が起こっているのかを観察しましょう。
受診時に状況を説明できるのは飼い主さんだけです。

ポイントとして、以下の情報を整理しておくと安心です。

  • いつから変化があったか
  • どこで(体のどの部分に)異変があるか
  • どんな風に様子が変わったか

また、下記の項目も併せて観察すると、より多くの情報が得られます。

  • 食欲の変化
  • 排せつ物の状態
  • 嘔吐の有無
  • 元気の有無
  • 行動の変化
  • 呼吸の変化

出血や傷がある場合は、患部の状態も確認しておくと、受診時に役立ちます。

犬の状況をよく理解し、先生に適切に症状を伝えるようにしておくべきポイント

すぐに受診

変化に気づいたとき、軽度の場合は様子を見ることもありますが、基本的には早めの受診が安心です。

特に熱中症や誤食などは、早い受診が重症化を防ぐために重要です。
死に至る危険性や大きな処置が必要になる可能性があるトラブルは、迷わず受診することをおすすめします。

見知らぬ場所での受診は不安もありますが、事前に動物病院の情報を調べておくことで安心して対応できます。

軽度の下痢や嘔吐、外傷なども、長引いたり悪化した場合は体力を消耗させ、わんちゃんへの負担が大きくなる可能性があるため注意しましょう。

普段と違う環境でのケア

トラブル発生後や受診後は、ケアが必要になる場合があります。

自宅などの慣れた環境と異なり、帰省先や外出先では、安静にできる場所の確保が難しい場合があります。
周囲の音や人の存在で落ち着けないこともあるでしょう。

必要なケアによっては通院や入院が必要になる場合もあります。
自宅に戻るまでにどのような対応ができるか、受診先の先生や宿泊先と相談しながら計画することが大切です。
場合によっては、スケジュールを変更して早めに帰宅する判断も必要です。

急な入院などが必要になる場合がある、犬の診断

まとめ

日常生活で起こり得るトラブルは、小さな変化から命に関わる大きなものまでさまざまです。

慌てずに対応するためには、日頃からわんちゃんの様子をよく観察し、変化に気づくことが重要です。

また、受診が必要かどうかの判断や、ケアの方法を事前に考えておくことで、いざという時も落ち着いて対応できます。
特に普段と違う環境では、安心して休める場所の確保や、必要なケアを実施できるかを確認しておくことが大切です。

わんちゃんの安全と健康を守りながら、日常生活をより安心して過ごせるよう、ぜひ参考にしてください。

🐾次回予告

次回は、「トラブル時に慌てないための事前対策」についてご紹介します。
散歩やお家での過ごし方、車での移動など、日常生活でできる工夫や準備をまとめてお伝えします。
事前に知っておくことで、いざというときも落ち着いて対応できるようになりますので、ぜひ参考にしてください。

他の医療コラム一覧

ONEPOST

ページトップへ戻る

タイトルとURLをコピーしました