はじめに
猫は清潔好きな動物として知られていますが、
トイレ環境の細かいポイントが、彼らの健康に影響を与えることをご存知でしょうか?
本記事では、「ふくま獣医科病院」の三谷先生より、
猫が快適に利用できるトイレ環境のポイントについて解説します。
猫を飼っている方だけでなく、これから飼いたいと考えている方にも、
ぜひ参考にしていただきたい内容です。
🔽今回の先生です
はじめまして。
ふくま獣医科病院の三谷浩気と申します。
ペットの健康管理に役立つ情報を少しでも提供できればと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
猫はトイレへのこだわりが強い動物
猫はトイレに対してとてもこだわりの強い動物と考えられています。
設置してあるトイレに対する不満や、ちょっとした事
(例:排泄時に大きな音がした、排泄時に痛みを感じた)をきっかけに
トイレを失敗するようになる子もいます。
また失敗しないまでもトイレを使いたくなくて排泄を我慢するようになり、
膀胱炎のような下部尿路疾患を発症しやすくなる可能性もあります。
まずは猫ちゃんが今のトイレに不満がなさそうか観察してみて下さい。
トイレに不満を抱いているかもしれないサイン
・トイレ以外の場所で排泄する
・排泄時に体全身がトイレに入っていない
・排泄後に砂ではなくトイレ自体をかいている
・砂かけの時間がとても長い
・排泄後すぐにトイレから出ていく
猫がよろこぶ「理想的なトイレ」とは
次に猫のトイレ環境を改善するためのポイントです。
広いトイレに猫砂はたっぷりと入れ、落ち着いて排泄ができる
静かな場所に置いてあげましょう。
砂漠や公園の砂場が猫にとって理想的なトイレのイメージです!
猫用トイレのポイント
形状
トイレの大きさは猫の体長の1.5倍以上が理想です。
また天井カバーのないものを好む猫が多いです。
衣装ケースを利用するのもおすすめです。
猫砂
目の細かい砂状で無臭のものを好む傾向にあります。
猫砂の量は少なくとも3㎝以上の深さになるようたっぷり入れてあげましょう。
猫は排泄物を隠そうとして砂をかけます。
猫砂が少ないと砂かけ行動が十分にできなくなってしまいます。
設置数
飼育している猫の頭数+1個用意してあげましょう。
トイレは1つの場所にまとめて置かず、別々の場所に離して置きます。
設置場所
静かで十分なスペースがある場所に設置しましょう。
また猫がアクセスしやすい場所に置いてあげることも大切です。
複数の猫を飼育している場合は、それぞれの猫のテリトリーを意識して置くと良いと思います。
清掃頻度
固まる砂の場合、1-2週間に1度の頻度で砂の全交換をするのが理想です。
また砂の交換時にはトイレ自体の清掃も行うようにしましょう。
まとめ
不適切な排泄行動が見られる場合、トイレ環境を改善するだけで
解決することもありますのでぜひ試してみてください。
ただし不適切な排泄には何らかの身体的問題が関与している場合もあります。
環境改善だけでは解決しない場合や排泄に関連した何らかの症状
(頻尿、血尿、下痢、便秘、痛みなど)がある場合には
早めに獣医師に相談することをお勧めいたします。
今回のテーマ「猫が快適に利用できるトイレ環境のポイント」についてご紹介しました。
もし症状や特徴に不安を感じる場合は、迷わずに獣医師に相談するようにしましょう!
また、ふくま獣医科病院のWEBサイトでは、様々な分野にわたって
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施設情報
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ふくま獣医科病院
〒811-3217 福岡県福津市中央2丁目1−1
TEL:0940-43-6412
診療時間:9:00〜12:00 / 15:00〜18:30
休診日:土曜午後 / 日曜 / 祝日
診療対象動物:犬・猫
診療科目:一般診療・腫瘍科・行動診療科(しつけ相談)・健康診断・予防関連
電車でアクセス:鹿児島本線福間駅みやじ口から徒歩約8分
駐車場:あり
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