はじめに
今回のテーマ『愛犬の満足度を見つめ直そう』


犬と人とのコミュニケーションコーチ
JAHA認定:家庭犬しつけインストラクターの、井野めぐみです。
ー 2000年より6年間茨城県の動物病院で動物看護士として勤務。
ー 2007年家庭犬しつけ方教室DOGGY FRIENDSを発足
私たちが困る『問題行動』
しかし、『問題行動』とは決して『悪い子』の証ではありません。
「今の環境じゃ不満だよ」という、犬からの助けを求めるメッセージです。
「困った行動」は犬からのサイン。
想像する・理解する・整えることで、解決が見えてきます。
今回はそんな問題行動に隠させた愛犬の本当の気持ちを見つめ直すをテーマにお送りします!
第7回:問題行動には理由がある
①あなたへの問いかけ

・吠えが止まらないとき、あなたは何を感じ、どのように対処していますか?
・排泄トラブルが続いたとき、どんな工夫をしましたか?
② ポイントと事実

よくある問題行動
- 吠え・噛みつき: 警戒・不安・運動不足・刺激不足・欲求など
- 飛びつき: 興奮のコントロール・運動不足・適切な学習不足
- トイレ失敗:病気・年齢・環境・ストレス・適切な学習不足
共通する原因
- 不安・恐怖:適切な社会化不足
- 運動不足・刺激不足:家族、他人、他犬などとの関わり不足、運動不足、遊びなどの不足は生理的欲求が満たせず過度な執着や興奮につながります
- 環境ストレス:トイレ場所の音や人通り、人のペースなど
行動は感情を伝えるサイン
犬は言葉を話せない代わりに、行動で「不安だよ」「退屈だよ」「助けて」と伝えています。
③ 解釈と視点

『問題行動』とは決して『悪い子』の証ではありません。
「今のままじゃ不満だよ」という、犬からの助けを求めるメッセージです。
吠えて要求しているなら、まずは、その行動の裏にある「満たされていないニーズ」(不満)を考えてみてください。何が足りていないのかを気づき改善するチャンスです。
④ 実生活でのヒント
吠えるとき
①きっかけ(対象)を見極める。姿?音?距離?
②感情の推測。嬉しい?怖い?
③運動量の確認。散歩は足りてる?十分遊んでる?
環境整備
①安心できる居場所・静かな時間を作る
退屈対策
①知育トイや散歩ルートの変更を
トイレの失敗
①トイレの見直し。設置場所は落ち着く?寝床との距離は適切?形状や広さは合ってる?
②成功体験を重ねる。誘導するタイミングは合ってる?成功した時にごほうびがある?
⑤ まとめ

「困った行動」は犬からのサイン。
想像する・理解する・整えることで、解決が見えてきます。
犬が求めていることを把握し、十分に与えられるよう生活に組み込み、
環境を整えながら適切な練習を積み重ねましょう!
次回は、犬の学習プロセスを理解して”学び合う関係”を作るヒントをお届けします。
🐾次回予告
テーマは「学ぶってこういうこと」犬の学習プロセスを知ろう!です。
どうぞお楽しみに!
執筆者「インストラクター」紹介
井野めぐみ

犬と人とのコミュニケーションコーチ
JAHA認定・家庭犬しつけインストラクター。
動物病院勤務を経て、2007年に
家庭犬しつけ方教室「DOGGY FRIENDS」を開設。
叱らずに伝わる、科学的かつ優しいトレーニングを通じて、
犬と人の“心が通じ合う暮らし”をサポートしています。
現在、都内:木場公園で開催されるKIBAワンニャンHAPPYフェスのしつけトレーナーとして多くのペットオーナーへ教室を開催している。
ねえねえ、何を言いたいの?行動学で読み解く、犬があなたに伝えたいこと
井野めぐみ (著)
本書では、行動学・行動分析学の知恵をベースに、
犬の行動に隠れた“本当の気持ち”をやさしく解説していきます。
「どうしてこうするの?」が「そうだったのか!」に変わる瞬間、あなたと愛犬の関係はぐっと安心に、
そして深い信頼へと変わっていきます。


