春になると、花粉症で体調が変わる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
実は、わんちゃんにも花粉によるアレルギーがあることをご存じですか?
人間の花粉症とは少し症状が異なり、わんちゃんの場合は皮膚のかゆみや目のトラブルとして現れることが多いと言われています。
今回は、わんちゃんの花粉によるトラブルについて、獣医師の先生に解説していただきました。
【記事監修】葛野 莉奈先生プロフィール
かどのペットクリニック(神奈川県横浜市青葉区)


先生から読者のみなさんへメッセージ
「もっとこんなことを知っている飼い主さんが増えたらいいな」
「こんなことで悩んでいるたくさんの方の力になれたらいいな」
普段の診療の中で感じたことを、文章にまとめました。
少しでも多くの方のお役に立てたらうれしいです。
獣医師としてだけでなく、いち飼い主としても、皆さんと知識を共有しながら、動物たちとの生活がより充実するお手伝いができたらと思っています。
犬の花粉トラブルについて
飼い主さんでも、花粉症持病にあるため、春になると体調の変化が見られやすいということがあるでしょう。
人間の花粉症とは異なりますが、わんちゃんにも花粉に対するアレルギーは存在します。
人間の花粉症は鼻炎や結膜炎などの症状がイメージとして直結しますが、わんちゃんの場合は皮膚トラブルや結膜炎などの症状が一般的で、稀に鼻炎や消化器症状として表れる場合があります。
花粉によるアレルギーの有無を調べ、確定させるために、採血によるアレルギー検査が必要になるケースが多いです。
より多い項目を調べる場合、価格が高くなる傾向があることや、あくまでもアレルゲンを除去した生活にできるような生活の見直しのための検査となるため、治療薬の投与などと異なり、アレルギー検査をしてすぐに状況が改善する直接的な解決方法になりにくいということなどがデメリットとして挙げられます。
花粉によるアレルギーがわかった場合、お散歩ルートや生活環境にある植物を観察したうえで、お散歩ルートの見直しや、生活環境の見直し、空気清浄機の使用などの対策を検討することになるでしょう。
併せて、皮膚トラブルなどの炎症がひどい場合は、
まずはお薬を使用して負担を軽減することが一般的です。
かゆみ止めが使用されることが一般的で、最近ではステロイドだけでなく体に負担のかかりにくい分子標的薬も多く使用されるようになりました。
自己判断で人間の薬や他のわんちゃんに処方されたことのあるお薬を使用するのではなく、おうちのわんちゃんの状態をかかりつけの先生に診てもらった状態で処方してもらうよう心がけましょう。
花粉によるアレルギーがある場合、アレルゲンとなる植物がよく見られる時期が最も症状が現れやすい時期になります。
毎年同じ時期に、トラブルが起こる傾向があるため注意が必要です。
春の植物の花粉に対するアレルギーがある場合、春は花粉トラブルが起こりやすくなるため、季節が近づいたらより健康チェックをしっかり行うことや、散歩ルートの見直しなどの予防的な対策を行うことをおすすめします。
飼い主さんが知っておきたいポイント
今回の内容を、飼い主さん向けに簡単にまとめると次のようなポイントがあります。
🐶 わんちゃんにも花粉アレルギーがある
人間のような鼻水よりも、皮膚のかゆみや目のトラブルとして現れることが多いです。
🐶 症状が続く場合は動物病院で相談を
アレルギー検査やお薬で、症状を和らげることができる場合があります。
🐶 自己判断で薬を使わないことが大切
人間の薬や他のわんちゃんの薬は使わず、必ず獣医師に相談しましょう。
🐶 毎年同じ時期に症状が出ることも
花粉の季節が近づいたら、散歩ルートや生活環境を見直すことも予防につながります。
愛犬が春の季節も快適に過ごせるように、「最近かゆがっているかも?」など気になる様子があれば、早めにかかりつけの先生に相談してみてくださいね。
